英語:simulacrum
元々は「模造品」という意味だが、フランスの社会学者ジャン・ボードリヤールが、「オリジナルから離れて一人歩きする複製」を意味する言葉として使い、現代思想界の流行語となった。本書では終章の「ゾルタン対ゼルザン」のゼルザン氏の台詞の中に出てくる。ゼルザン氏は哲学者なので、当然ボードリヤールを意識した発言だと思われる。「simulacrum」は英語で、日本ではフランス語の「シミュラークル(simulacre)」として知られているので、本書では「作り物」と書いて「シミュラークル」とルビをふった。
参考:
Wikipedia英語版 - simulacrum
アートワード - シミュラークル